都市再生とは何か?都市の風景を規定する最大の要因は「賃料」という事実│都市再生プロデュース論

授業メモ。写真はおかしな単語多め。

都市再生 は経営(ファイナンス)×建築(エンジニアリング)

【講師】株式会社speac 共同代表  林厚見  (2018年度 早稲田大学建築学科 非常勤講師)

都市再生プロデュース論



都市/建築/再生 建築は都市経済を回すためのハコ

世の中は楽に儲かるほうに進む。利便性がよく景色のいい土地にはタワーマンションとサムい広場がつくられる。リスクが少なく儲かるシステム。

プロダクト化された建築による都市の風景。空間で人が喜ぶ姿はどこなのか。

楽に儲かるほうに進むのが資本主義

・建物のポテンシャルを測る
不動産屋として何千件と案内したからどういう物件なら、どういう人が、どのくらいの家賃で入るかだいたいわかる。

・建売マンション
資本主義のための建築。その敷地で作れる賃貸面積から収入を考え、費用を逆算し、最も儲るための方法を選ぶのが、企業。

・要修繕物件に価値をつける
オーナーにとって修繕が必要で面倒な(=好きな人には魅力ある)物件は、デベロッパーに売却する前に金銭価値も含めて提案できると、分譲マンションにならずに済む。

・リノベーションの広がり
取り壊すのではなく、デザインせずに欲しい人に委ねる。分譲マンションにしない。

 

誰が都市の風景を作っているのか

都市風景の三大要素

・都市風景の三大要素=要求/役所/技術
市民の要求:日本の画一的な駅前広場にも、諸欧にあるような豊かな広場にもなりえる

・日本国民は、社会的な意識が低い
建築に関して、経済リテラシーが低い。利便性に流されている。ゆえの景色が現状。
(例)フランスでは反Amazonの無料配送禁止法

都市風景を規定する要因は何か

三大要素のDESIRE(要求)。経済の論理と言語をなくして、都市空間をデザインすることは困難。

駅前の風景

・賃貸物件の企画のキモは「賃料」
賃料は都市の風景を規定する最大の要因。かっこいいデザインで賃料が1割も上がれば、いいほう。

・「賃料」を払える資本力
ヨーロッパの駅前が素敵空間なのは、市民が建てさせないだけのリテラシーがあるから。

ブルックリンの都市計画

三大要素のCAPITAL(役所)、TECHNOLOGY(技術)。都市計画が国力になることを認識し、国(自治区)が率先してまちづくりをした例。

・国家レベルの策略的な土地利用
ネイビーヤード(元海軍の土地)を巨大な造船所をリノベーション。3Dプリンターや各種工作機器を共用で使用できる場にする。

クリエイターや若い企業のための作の場を、役所として提供(NEW LAB)。スタートアップ企業が多数入居し、生産力強化につながっている。

日本の場合、少しいい土地は高層の建物をたてて、分譲=消費してしまう。

New Lab
A community for entrepreneurs working in advanced technology in NYC | New Lab NYC

これからの公共と今までの公共

雇用を生むために、国の生産力を強くするために作ってきたハコが余る時代。

  • 今までの公共:ハコをつくって、利用させる(利用すべき)
  • これからの公共:過剰になったハコをどう利用するか(転用する)
公共R不動産
「公共R不動産」とは、全国から公共空間の情報を集め、それを買いたい、借りたい、使いたい市民や企業とマッチングするためのウェブサイトです。

職能を考える

自分がどういった空間をどこに生み出したいのか。その空間で利用する人にどう影響させたいのか。どこからアプローチすることが最も有効か、考える。

都市再生=建築×不動産=RPG

風景が変わるとき、経済が動いている
・だれが何をしているかをよく観察する。

・コンセプトある建築を町につくる
チーム戦。エリアリノベーションに必要なキャラクターがいる。できれば一人二役、三役できるとよりよい。

・まちづくりのキーキャラクター
ファイナンシャルを見ることができる人が必要。

まちづくりに関する事例集

“まちづくり”に経済的な合理性が必要な理由や場面を、自身の経験や世界の事例などで紹介していた。

写真はアジアの村で家に村としてカラーリングしたら、観光客が増えて収益をあげられたという例

まるで林さんが日ごろ考えていることの追体験というのだろうか、頭の中を見させてもらったような授業であった。

以下は、その一部の紹介サイト。

街中にすでにある資源や事業者をつなぎ合わせて”日常”を最大のコンテンツにしている例
日本まちやど協会
一般社団法人日本まちやど協会は、日本におけるネットワーク型宿泊施設を通じて、地域価値を再発見する試みを実践している事業者のプラットフォームです。

都市デザインや地域活性化、リノベーションの第一人者しかいないトンデモなく濃い会社

都市経営 | 都市再生 |株式会社セミコロン
株式会社セミコロンは、これからの日本の都市経営課題の解決をミッションとするシンクタンク&プロデュースファームです。持続発展に向けて多くの課題を抱える地方都市の都市経営に関して統合的な視点や手法を組み合わせた都市再生ストーリーを紡ぎ、実行していきます。
2018年4月に渋谷ユーロスペースで公開予定の映画。ニューヨークの都市計画に携わった女性の話
映画『ジェイン・ジェイコブズ ―ニューヨーク都市計画革命―』公式サイト
もしジェイコブズがいなかったら、世界一エキサイティングな大都市・ニューヨークは、きっとずっと退屈だった。

 

記憶と感情の記憶ノート。誰かの知的好奇心と一緒に共有できたら嬉しい。

( ↓ )おすすめ図書はこちら

重要なのは雇用形態ではない。「2025年の建築 新しいシゴト」で出会った16人の生き方│書籍紹介

2018.04.12

講師である林さんがなぜ東大建築学部からマッキンゼーに就職して、どう都市の街並みを変えていこうとしているのかも紹介されています
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